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産業用ロボット業界の世界シェア、ランキング、市場規模、再編の情報。ファナック、安川、ABB、クーカ、川崎重工業、三菱電機、ストーブリ、コマウ等産業用ロボット大手の得意分野や概略も掲載。




世界シェア

2017年までの累積販売台数ベースの世界シェアでは、ファナック、安川、ABB、クーカの産業用ロボット四天王に、川崎重工、不二越、デンソー、三菱電機、エプソン等の日本勢が挑む構図となっています。

産業用ロボットメーカーの世界シェアの動画によれば、販売金額ベースでは日本メーカーのファナックと安川電機が上位に位置しています。但し、各社ともに産業用ロボットは全事業の一事業であり、正確な販売金額については開示が十分でないという点については注意が必要です。


売上高ランキング

産業用ロボットを製造しているメーカーの、2017年の売上高ランキングで比較してみると、世界1位は、スイスのABBです。世界2位は、シリコンウェアの搬送ロボットに強い、川崎重工業となっています。両社ともに、重電大手メーカーであり、ロボット分野の売上比率は大きくありません。3位には、日本のファナックとなっています。同社も、注力分野はコンピューター制御分野であり、ロボット部門の売上は全体の2割程度です。
4位の安川電機は、モーションコントロール技術を活かして、ロボットに必要な、サーボモータやインバータを内製しています。
5位は、ドイツのクーカで、産業用ロボット専業メーカーです。
6位、7位は不二越とダイヘンとなっています。



産業用ロボットの種類

産業用ロボットには大きく分けて垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット、直交ロボット、パラレルリンクロボットの4種類のロボットがあります。それぞれ得意とする領域が異なります。


世界市場規模

産業用ロボットの世界市場規模は約3~4兆円程度と推計されます。なお、台数ベースでは年間生産台数は世界供給台数は約25万台程度、稼働台数ベースでは150万台程度と言われています。

世界市場規模の推移をみると、2008年の約11万台から、2016年には約25万台を超える水準になっています。約4%の平均成長率となっています。今後も、中国の自動車や電機メーカーによる、産業ロボットへの積極的な投資が見込まれ、市場は拡大するものと思われます。



どのような部品が必要か?

産業用ロボットを製造するにあたり、中核部品は、精密減速機、トルク、速度、位置制御に必要なサーボモーター、コントローラーシステム、機械本体の4つであると言われています。これらの中核部品の組み合わせには長年のノウハウが必要で、また工場の設備であることから、迅速なメンテナンス体制等が求められます。
精密減速機の分野では、日本のナブテスコとハーモニック・ドライブ・システムズ、住友重機械工業が、大手メーカーとしてあげられます。
出典:精密減速機の世界シェアと有力メーカー


参考書籍

本ページを作成するにあたり、以下の書籍を参考にしております。

産業用ロボットQ&A 100問 [単行本]

これだけ! 溶接 (これだけ!シリーズ) [単行本]

電子部品 営業利益率20%のビジネスモデル [単行本(ソフトカバー)]

図解 産業用ロボット導入実践ガイド [単行本]


産業用ロボットの用途

自動車や電機メーカーの工場で使用される多関節産業用ロボットのこと。産業用ロボットは、工場内で塗装、組立、研磨、切断、搬送、溶接、測定、検査等の作業を担い、生産のサポートを行う。
なお、用途ごとに得意とする産業用ロボットメーカーが異なる点には注意が必要でしょう。例えば、溶接系(アーク溶接やスポット溶接)では、産業用ロボット4大メーカーのファナック、安川、ABB、クーカが強いものの、液晶ガラスの搬送ロボットでは、川重、Brooks Automation、日本電産サンキョー、安川の4社がほぼ市場を席巻しています。
また、産業用ロボットの基幹部品(パソコンでいうCPU)で、内製化が難しいと言われている精密減速機については、日本のナブテスコが世界シェア首位です。


業界の再編

現状、産業用ロボットの業界再編はほとんど起きていませんが、今後中国系のメーカーが工場自動化(ファクトリーオートメーション化)をめざし、海外企業の買収を狙う可能性は十分にあります。

2016年 美的集団がドイツの産業用ロボット四天王の一角のクーカを買収


産業用ロボットの主要メーカー動向

FANUC(ファナック)
日本を代表するファクトリーオートメーション大手。産業用ロボットでも世界最大手の一角を占める。産業用ロボットの累積販売台数では世界最大級。


Yasukawa (安川電機)
サーボモーターとインバーター大手。産業用ロボットにも強み。溶接から搬送まで幅広い用途に対応する産業用ロボットを展開。


ABB(エービービー)
スイスに本拠を置く重電・重工業大手。産業用ロボットの分野では溶接系や塗装系に強い。


KUKA(クーカ)
ドイツに本拠を置く産業用ロボットメーカー。フォルクスワーゲン等のドイツ車向けの取引に強み。2016年中国の家電大手の美的集団が買収を発表。溶接、塗装、パレンタイジングに強み。


川崎重工業
日本を代表する重電メーカー。溶接やシリコンウェアの搬送等の産業用ロボットに強い。累積販売台数ではドイツのクーカに匹敵する規模。


不二越
商標は那智(ナチ)。ベアリング、切削工具系の工作機械でも有名。溶接系や搬送系のロボットに強い。


そのほかの日本メーカーとしては、自動車向け産業用ロボットに強いデンソー、精密機械向けに強いエプソン、電機向けに強い三菱電機等があげられます。


Staubli(ストーブリ)
スイスに本拠を置く繊維機械用ロボット大手。水平型多関節ロボット(スカラ)に強い。


Comau(コマウ)
イタリアに本拠を置く産業用ロボット大手。溶接用に強み。



中国の産業ロボットBig4

現在は日本勢や欧州勢の独断場である産業ロボット業界ではあるものの、中国資本(中資)メーカーが育ちつつある。その中でも、いち早く量産化に成功した、瀋陽新松機器人自動化 (Siasun)、広州数控設備 (GSK CNC EQUIPMENT)、安徽埃夫特智能裝備 (Efort)、南京埃斯頓機器人工程 (Estun)の4社が、現状Big4である。
4社のうち、Siasunは、証券取引所にも上場しており、証券コードは、機器人(ロボット)となっています。Efortは、中国大手自動車メーカーの奇瑞汽車と近く、イタリアのロボットメーカーのSI EVOLUTを2016年に買収しています。美的集団も株主となっています。


主要な業界団体