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2017年9月にシンガポール政府系の投資ファンドであるGICが、米国サンフランシスコに本拠を置く航空機リース大手であるBBAMへ30%の出資を行いました。


シンガポール政府系のファンドの航空機リース分野への出資は、2006年に当時のシンガポール・エアクラフト・リーシング・エンタープライズ(Singapore Aircraft Leasing Enterprise、現在のBOC Aviation)の株式をテマセクやGICが中国銀行(Bank of China)に売却して以来のこととなります。


GICで本件を担当したと思われるArjun Khullar氏が、同社のプレスでAs a long-term investor, we believe it is a unique opportunity to invest in the aircraft leasing sector which has strong growth potential.と述べているように、2006年当時では、(おそらく)予見できなかったLCC(格安航空会社)の急躍進に伴う、航空機リース業界の今後の潜在的な成長を期待しての再参入と思われます。特に、財務基盤が大手航空会社と比べ劣るLCCにとっては、航空機をリースで調達するニーズは高まっていると思われます。運航する航空機数の増加と、そのリースの割合の増加という二つの成長ドライバーがあると思われます。


野村バブコック&ブラウンによれば、現在運航中の25,000機以上の航空機のうち、8,000機以上がオペレーティング・リースで調達されており、その比率は1991年の10%と比べても大きな成長をしています。


出資をしたBBAMは、元々は1986年に、日本の野村証券とバブコック&ブラウン社(米国
)との合弁会社として、Nomura Babcock & Brown(野村バブコック&ブラウン)として設立されました。その後、バブコック&ブラウンは豪州投資銀行のマッコーリと比較されるなど、インフラ分野に強みを持っていましたが、債務整理の過程で、野村バブコック&ブラウンは野村証券傘下となり、一方、航空機リース部門はBabcock and Brown Aircraft Management(FLY Leasing)として分社化され、さらにその後FLY Leasing経営陣によるMBOを経てBBAMが誕生しました。実施的な創業者でもあるSteve Zissis氏の強力なリーダーシップのもと、航空機リース業界大手となっています。


シンガポール政府系の投資ファンドであるGICは、2017年にBBAMと航空機へ投資を行うファンド(インクライン・アビエーション)を設立しており、今後も投資ポートフォリオを拡充させる意向が読み取れます。
The investment follows a commitment by GIC earlier in 2017 to Incline Aviation (“Incline”), the aircraft leasing industry’s largest institutional fund, managed by BBAM.
出所GIC社ホームページ